定款を作成したら認証が必要?どこでする?

定款の認証は、株式会社を設立する際の重要なステップの一つです。定款は会社の基本的な運営ルールを定めた文書であり、その信用性を高め、法的に有効なものとするために認証が必要です。ここでは、定款の認証が必要な理由、認証をどこで行うか、手続きの流れや注意点について詳しく説明します。
Contents
認証が必要な理由
法的効果の付与
株式会社の定款は、発起人全員の合意のもとで作成され、公証役場で認証を受ける必要があります。
この認証により、定款に法的効果が与えられ、不正を防ぎ、会社の運営を公正に行う基礎的な土台が築かれます。合同会社や合名会社では定款の認証は不要ですが、株式会社では必須となります。
公正の確保
定款の内容が法律に反する条項を含まないことを確認し、会社運営の透明性と信頼性を確保します。公証人は、定款の内容が法律に適合しているかを確認し、適切に認証することで、会社運営の健全性を維持します。
定款の認証を行う場所
公証役場
定款の認証は、公証人がいる「公証役場」で行います。公証役場は、全国各地に設置されており、地域の法務局がその運営を監督しています。
公証人は法務大臣により任命された国家資格者で、法的文書の公正さを確認する役割を担います。
各地の公証役場は、法務省の公式ウェブサイトや、地域の電話帳で確認できます。
認証の手続きの流れ
事前準備
定款の作成: 定款は紙で作成する場合と、電子定款として作成する場合があります。
紙で作成する場合は印紙税がかかりますが、電子定款なら印紙税は不要です。
必要書類の用意: 発起人の印鑑証明書、定款の原本、その他必要とされる書類を揃えます。
公証役場での手続き
予約: 公証役場に事前に予約を入れ、訪問日を確定します。
持参書類の提出: 公証役場で、定款の原本や必要書類を提出します。
定款の確認と認証: 公証人が定款の内容を確認し、認証を行います。認証には公証人に支払う手数料がかかります。
3.3 認証後の手続き
認証を受けた定款は、会社設立の登記のために法務局へ提出します。定款の認証が完了したら、速やかに次の手続きへ進むことが求められます。
認証の注意点
定款の内容確認
定款に含まれる事項は、事業目的、商号、所在地、出資額、機関設計等を含むため、詳細かつ慎重に確認します。不備や誤りが無いよう、法的な専門知識を持つ人に確認してもらうことが推奨されます。
電子定款のメリット
電子定款を作成すると、印紙税4万円を節約できます。ただし、電子定款を作成するためにはAdobe Acrobat等の専用ソフトと電磁的ツールを利用した電子署名が必要です。
そのため、そのようなツールを所持していない場合は司法書士等に依頼して、電子定款での提出を依頼することも金銭面の部分から重要になってきます。
認証費用
公証役場での認証には、通常5万円ほどの手数料がかかります。これ以外にも、手続きにかかる実費が発生する可能性があるため、事前に確認しておきましょう。
まとめ
会社設立や定款作成は複雑な部分が多いため、司法書士や行政書士などに依頼することで、円滑に手続きを進めることができます。
専門家によるサポートは手続きの迅速化や法的リスクの低減につながるため、設立依頼時にはあわせて定款の認証を代行するようにお願いするのが良いでしょう。